はいどうも、カワウソだよ。
巷でのTOEIC人気はすごい。
TOEIC公式のデータによれば、2017年でTOEIC L/Rテストを受験した人は合計248万人を超えた(公開テスト・IPテスト受験者の合計)。
純粋な英語学習者だけでなく、就活や昇進、進学に必要な場合もあるから、これだけ多くの人が受験するようになっているんだね。
しかし一方で、S/Wテスト(スピーキング・ライティング)の受験者は非常に少ない。
同じく公式サイトから引用すると、2017年のS/Wテスト受験者数はわずか3万8000人。
これは、TOEIC L/R受験者のわずか65人に1人しか受験していないという数字だ。
この理由として、いろいろなことが考えられるだろう。
まず、受験してもメリットが大してない。
就活や昇進で、ライティング・スピーキングの技能を採用基準とするところは少ない、というか、聞いたことがない。
おまけに、受験料が高い。
L/Rテストの受験料が5,725円(税込み)なのに対し、S/Wテストは10,260円(税込み)。
機材等の都合があるのはわかっていても、L/Rテストと比較して高く感じてしまう。
高額なくせして、日本の企業ではあまり使われない。
だから、S/W受験者数が少ないのもうなずけるね。
L/Rテストは何度も受験しているTOEICerと呼ばれる人や、有名TOEIC講師でも、S/Wを一度も受験していないという人はいるよ(僕自身、一度も受験していない)
しかし、このライティング・スピーキングの試験、リーディング・リスニングのみの試験においても非常に効果的なようなんだ。
実際にTOEICのS/W試験を受ける必要はないけれど、でも、スピーキングやライティングを練習することは、リスニングやリーディングの試験に大いに役立つ勉強法だと言えそうだよ。
今回は、ライティング・スピーキングの練習と、リーディング・リスニングの関係について考えていこう。
重視する分野とTOEICスコアの関係
スピーキングを重視する人はTOEICスコアが高い
TOEIC公式は、受験者に関する様々なデータを公表している。
その中で興味深かったのが、受験者が重視するセクションとスコアの関係だ。
TOEIcを受けた人ならわかるとおもうけれど、TOEICは毎回受験者にアンケートを取っている。
その中の一つに、「あなたが最も重視する分野は何ですか?」というものがある。
選択肢は
・リーディング
・リスニング
・ライティング
・スピーキング
・リスニング&スピーキング
・リーディング&ライティング
・リスニング、リーディング、ライティング&スピーキング
の7つ。
この質問をどう解答したかによって、実はスコアが大きく変わることが判明している。
スコアを見てみると
リーディング L 287 R 245 計 532
リスニング L 287 R 228 計 515
ライティング L 280 R 231 計 511
スピーキング L 323 R 261 計 584
となっている。
リスニングとリーディングのテストであるにもかかわらず、この4つの中で最も平均スコアが高いのは、「スピーキングを最も重視する」と答えた人だった。
ということは、スピーキングを練習すれば、リーディングやリスニングの力も高まる可能性があるということになるんじゃないかな。
4技能すべてを大切にするとTOEIC得点は大幅に伸びる
さらに言えば、他の、複合型を選択した人の平均スコアも見ていこう。
すると
リーディング&ライティング L 311 R 268 計 579
リスニング&スピーキング L 323 R 259 計 582
4技能すべて L 356 R 304 計 661
(四捨五入の関係で、計算結果と統計が合わない部分があります)
4技能すべてを重視すると答えた人の平均スコアは、「リーディング」と答えた人より129点、「リスニング」と答えた人より146点、高い。
もちろん、ココから安易に「四技能すべてを重視するとTOEICの点数が上がる」と断定することはできない。
というのも、英語力の高い人は、英語力の低い人と比べて、ライティングやスピーキングの練習もする余裕があるというのも考えうるからだ。
しかし、それでは鶏が先か卵が先かの議論になってしまい、収拾がつかなくなる。
とりあえずは、以下、「四技能を重視するとTOEICが伸びる」という仮定のもと、すすめていくよ。
なぜライティング・スピーキングがTOEICに有効なのか
アウトプットはインプットより難しい
では、なぜ、スピーキングやライティングをするとTOEICのリスニング・ライティングの点数まで上がるのか。
思うに、これがアウトプットとインプットとの違いの最たるものではないかな。
というのも、例えば、スピーキングにおいては、話しながら、自分の発した言葉を聞いている。
あるいは、多くの場合、自分が一方的に話すのではなくて、同時に相手の話を聞く必要もある。
つまり、スピーキングというものの、実際のところはリスニングと切り離せないスキルだ。
ライティングも同じで、自分の書いた文章を一度も確認せずに完成させるというのはあまりない。
多くの場合、自分の書いた文章を一度は見直すだろう。
その際、リーディングをしていることになる。
確認の際には文法や単語の正しい知識等、文章読解に必要な知識も必要だ。
すなわち、ライティングもリーディングと表裏一体ということになる。
このようなところから、ライティングやスピーキングによって、リスニングやリーディングのスキルも鍛えられるのではないかな。
まとめると
TOEICの点数は、リスニングやリーディングのみを重視している人よりも、スピーキングを重視する、あるいは4技能すべてを重視している人の方が平均が高い。
これは、さまざまな能力を同時的に使用することで、英語のスキルをより多角的に伸ばすことができるからではないか。
今回はここまでだよ。
TOEICのためにも、ライティングやスピーキングも練習していこう(^●ω●^)
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