はいどうも、カワウソだよ。
2018年度最後の英検1級の一次試験を受験したよ。
その詳しい感想は以下の記事に書いているから読んでみてね。
さて、英検1級で出題される英作文に関して、いくつか失敗したところがある。
その一つが、単語の言い換えだ。
出題されたトピックは、
Is a worldwide ban on weapons of mass destruction an attainable goal?
世界で大量破壊兵器を禁止するのは、到達可能な目標か?
というもの。
こういう問題を見ると、英検の上位級は「英語だけ」では解けないなと実感するよ。ネイティブスピーカーであっても、国際情勢について知識や関心がない人は、こういう問題を解けないだろう。やはり、いろんなジャンルの最低限の知識は頭に入れておかなければいけないと思ったよ。
(関連記事:「英語だけできても」といわれないために)
さて、そんな英検の英作文。何とか203語で書いたはいいが、受験後にやってしまったなと思ったことがある。
それが、文中でweapon(武器・兵器)を言い換えなかったことだ。
内容が内容だけに、weaponという単語を使って文章を書いていた。しかし、若干焦っていたのか、forceとかarmsとかの語が思い出せず、結果weaponという単語を文章内で10語ほど使ってしまった。
これは、結構な減点になるのではないかと思っているよ。
英検などの試験に限らず、実際にネイティブがかく文章においても、こういった単語の言い換え・書き換えをすることは多々としてある。
実際TIMEなんかの記事を見ても、同じ単語を言い換えているように思うよ。
今回は、自分への戒めもかねて、英検を含めた自由英作文対策として、単語の言い換えをする必要性、そして、どうすれば同じ意味の英単語を思いつくことができるか考えていくよ。
英語において単語の言い換えは必要
言い換えないと不自然
まず、そもそも英作文に語彙の言い換えは必要なのかを考えよう。
これは、英語に限らず日本語でもそうだろう。
官僚答弁や役所の文書ならともかく、新聞などの一般的な文章においては、言葉の言い換え・置き換えはよく使われる。
一番代表的なものが代名詞だよね。代名詞とは入れ替えそのものといえる。
具体的な固有名詞でばっかいうのではなくって、「彼(女)」「あいつ」「あのひと」などと言い換える。
あるいは、形容詞なんかも置き換えがなされる語句の代表格だろう。
これは日本語においても同じことが言える。
同じ言葉を何度も使うのは、意味としては分かるけれども、どことなく子供っぽいというか、おかしく感じてしまう。
例えば、安倍前総理が、食レポでよく「ジューシー」と言ってしまう。桃やお米だけでなく、ビーフジャーキーについてまで「ジューシー」と言っていた。
そのことがテレビ番組『月曜から夜更かし』で面白おかしく取り上げられたことがある。『ジューシー』が笑いとして成立するのも、僕たちが「ジューシー」以外の表現方法があることを知っているからだ。
首相はジャーキー食べても「ジューシー」 あの人が指南 朝日新聞デジタル
この原理、同じ言葉を使い続けると変になるというのは、日本語から英語に変わったところで変わらない。
先日の僕のように、『武器』にあたる単語をすべてweaponで表現してしまうと、「他の表現を知らない」とみなされて、ジューシーを連発する安倍総理のように、ちょっと滑稽に思われたりする。
あるいは、お笑いにおいて、同じネタを連続で重ねる「天丼」という技法がある。これもまた、同じことを何度も言うとそれ自体が面白おかしく感じてしまうことの表れだろう。
同じ単語を使いまくると、『ジューシー英語』『天丼英語』ともいえるべき、少し幼稚で平坦な文章になってしまうんだ。
英検の英作文では言い換えがないと減点される
そもそも論として、英検が公式で、同じ言い回しを多用せずいろいろない言い回しをすることを推奨している。
英検の公式サイトには、次のようなことが書かれている。
同じ語彙や表現の繰り返しにならないように、文脈に合わせて多様な語彙や表現を適切に使用して、自分の意見とその理由を十分伝えられるようにしましょう。
英検が公式に、同じ表現の繰り返しを控えましょうといっているんだ。
英検の英作文では、採点の対象となる分野が4つある。
それが、内容、構成、語彙、文法だ。
このアドバイスは、その中の3番目、語彙に関係したアドバイス。
同じ『武器』を表す場合でも、weaponだけでなく、armsなど、他の単語・表現を使って書いた方が得点が高いということになるね。
単語の言い換えをする上で考えるべきこと
類義語辞典は不十分
とは言っても、どうすれば言い換えが思いつくだろうか。
まず思いつくのが、同義語だろう。
しかし、同義語が即ち言い換えになりうるかというと、そうではない。
僕が、この失敗をツイッターでつぶやいたところ、以下のような返信が来た。
大丈夫じゃないですか?fire arms, deadly forces, bullets and arms, ammunition, military supplies, ordnance, implements of war, instruments used in fighting, menace, threat. Weblioから無理やり10個上げてみましたが、同値あるいは可換かと言われれば首を傾げざるを得ません。
— GAS学習中 (@overcamecomplex) 2019年1月27日
大丈夫じゃないですか?fire arms, deadly forces, bullets and arms, ammunition, military supplies, ordnance, implements of war, instruments used in fighting, menace, threat. Weblioから無理やり10個上げてみましたが、同値あるいは可換かと言われれば首を傾げざるを得ません。
GAS学習中 (@overcamecomplex)
丁寧にも、類義語辞典で調べてくれた人がいる。
大変ありがたいことだし、僕も英作文の練習でWeblioなどの類義語辞典は何べんも使った。だが、返信者の言うように類義語として辞書に載っているワードがぴったりあてはまるかというと、そうとは限らない。
機械的に同義語(とされる表現)を当てはめると、それはそれで変な表現になったり、違った意味でとらえられる可能性がある。
類義語・同義語を単に当てはめるだけが言い換えではないと思うよ。
英単語の書き換えは、具体化・抽象化を駆使しよう
では、どうすれば僕たちは英作文でうまく言葉を書き換えることができるのだろうか。
そこで、参考書や公式の模範解答を見て考え着いた方法が、『具体化』『抽象化』だ。
どういうことか。
まず、具体化。こちらの方は創造につきやすいのではないかな。
例えば、今回のweapon(正確にはweapon of mass destruction)をmissile やatomic bomb、harmful gas などと表現する。
おそらく、トピックで「大量破壊兵器」と見た瞬間、何等かの具体的な兵器を頭の中で想定した人が多いのではないかな。
だとすれば、その頭に思い浮かべている兵器を書けば、それで『言い換え』になる。
なお、僕はミサイルを想定していたけれど、スペルに自信がなかったから書かなかったよ。
続いて、抽象化。こちらもそこまで難しいものではない。
今回の『大量破壊兵器』でいえば、「こわいもの」「危ないもの」と書けばいいだけの話だ。
すなわち、究極を言えば『形容詞+thing』でなんとかなる。たいていの武器はsuch a dangerous thingと置き換えることができるだろう。(正確には、thingでないものもあるだろうけど)
段落の先頭に、こういった具体化あるいは抽象化された表現を使うのは、意味がかわる虞があるため控えた方がいいけれど、文中・段落の終わりであれば、こういった表現も使っていきたいね。
名詞を動詞に、形容詞を名詞に
また、言葉をいいかえるもう一つの手段として、単語の品詞を変えるという手もある。
weaponは難しいだろうけれど、weapon of mass destructionであれば、例えば to destroy massively by using weapons のように、名詞を動詞にしてあらわすことができる。
ほかにも、be convenient~ という形容詞を使ったら、その次はconvenience of~ などとして名詞にする。形容詞から名詞に変えることができるね。
このように、書く単語の品詞を名詞から動詞や形容詞に帰るだけでも、十分ないいかえとして賄えるだろう。
最終手段:説明
具体化・抽象化・品詞の変更をすれば、英検1級英作文くらいの長さであれば十分大丈夫だろう。
しかし、それがうまくできない場合だってある。
そういうときは、最終奥義で、説明をしよう。
例えば、bringing significant harm to human beings(人類に莫大な害を与えること)のように、「そのモノで何ができるか」「それはどういうことを表しているのか」を丁寧に説明する。
それによって、うまく言葉を言い換えることができるよ。
字数稼ぎにもなるしね。
まとめると、
英作文で言葉を言い換えたいのであれば、類義語を探すだけでなく
具体化・抽象化
品詞の改変
説明
のようなことも検討してみたらいいんじゃないかな。
今回はここまでだよ。
英作文でうかつなミスをして減点されるようなことがないようにしよう(^●ω●^)
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