はいどうも、カワウソだよ。
英語学習者や外国語学習者が政治にハマるケースが多いように感じる。
何人か外国語学習者の方をツイッターでフォローしているけれど、その中には、安倍政権がどうだとか、#Metoo運動がどうだとかの話をRTするアカウントもある。
例えば、とあるマルチリンガルの人が、安倍総理の英語にちょっかいを出したことがあって、英語業界で少し話題となった。
正しい英文はI met Mr Jack Dorsey。WithもMrの後の. も不要です。
G20議長国の首相なのに、完璧な英訳の出来る翻訳者を雇えないのか。成果のない夫婦海外豪遊する税金をPRの翻訳に回したほうがいいんじゃない? https://t.co/g2AdbLFIsc— Noni (@mattechiliNoni) 2019年1月9日
ちなみに、文法的には首相の英語が間違いだというわけではなかった。ただ、『イギリス英語』から見ると正しくないと言うだけの話だったというのが本当のところのようだ。
会談して会う場合米英語だったらmeet withって普通に言うしMr.のピリオドはMisterの略であることを明示してるだけ。これは流石に言いがかり
訂正後の文も正しいけど安倍さんの英文も正しい。駿台模試レベルのクソ添削 https://t.co/yuR0oM4Gv1— ⎲ RaNPErU ⎳ (@ygmsaw_dsk) 2019年1月10日
ちなみに、安倍総理を指摘した人は、反原発を掲げている。いわゆる右翼か左翼かでいうと左翼にあたると考えられる。
この人に限らず、英語に触れている人、英語を学習している人は政治に強く関心をもつ人が多い。
いろんな人をフォローしているけれど、同じ年代の人でも、語学学習者アカウントは、政治的なツイートをする率が少し高い印象だよ。
(もちろん、語学学習者の全員が政治的に過激だったり、政治的な発言をしているわけではないので注意してね。政治に全く興味のない語学学習者も当然多数いることもこの場で書いておくよ。)
なお、そういうアカウントは、右翼系より左翼系の人が多い印象だけれど、保守的なツイートをする語学学習者も確認しているよ。
今回は、その点、一部の語学学習者が政治的に過激になるメカニズムについて考えていこう。
仮説1:英語ができることでプライドが高くなる
『英語ができる』を誇りに思っている人は少なくない
まず、仮説その1。英語ができるとプライドが高くなり、全知全能感が高まって政治について語りだす。
全知全能とまでは言わなくとも、英語など語学を勉強すると、自分が偉くなった感じがするのではないだろうか。
一般的に、日本人は英語が他国に比べて弱いと言われている。
実際TOEFLの平均点数も韓国や中国などより低いね。
また、英語もそうだし、それ以外の外国語を学ぶ日本人もそう多くはないのではないかと思っているよ。
少なくとも、多国語学習が盛んなヨーロッパ諸国と比べると、日本人は三か国語以上話せる人の割合が少ないのではないかな。
そんな外国語ができない文化圏で、英語ができる人は他国以上に尊敬される。最近はその風潮が減ってきたとは言え、『英語ができる=かしこい』という空気は完全に消えてはいないように感じている。
逆に、語学ができる側から見れば、他の才能がある人以上に褒められる。
また同時に、日本は他の先進国と比べて政治に関して話し合うことが少ない文化のように思われる。
そんな中、政治のことがしっかり話せると、「この人はすごい」感があふれ出る。
語学を学習してプライドが高くなると、その「この人はすごい」感が欲しくなって、政治的な事柄にのめりこんでいくのではないかな。
仮説2:海外の事情を知る機会が増える
しかし、この「プライドが高くなる」仮説では説明できないことがある。
それは、政治に強い関心を持つのは、TOEICerなどの資格学習者よりも、英語を全般的に学習している人に多い(気がする)という問題だ。
もし英語ができてプライドが高くなるのであれば、資格試験学習者であっても、広範な語学学習者であっても政治に関心をもつだろう。
しかし、いくつかのツイートを見る限り、TOEICの勉強をしている人で、政治的なツイートをする人は少ない。
これはなぜだろう。
一つ思った(というか自分に当てはまると思った)のは、海外の事情を知ると、逆に日本の政治や社会についても興味関心がわくということだ。
僕の実体験を書いてみるね。
僕は、英語学習の教材として、TIMEを購読している。
それで気づくことがいくつもある。
例えば、日本の国際的な存在感は皆無に等しいということだ。
TIMEでは主にアメリカのニュースが載せられているが、海外の事情も当然書かれている。
イギリスやドイツ、中国、北朝鮮の問題は掲載されることが多い。最近だと南米(主にブラジルとベネズエラ)の問題もいくつか載せられる。
その一方で、日本のニュースはTIMEではほとんど取り扱われない。西日本豪雨の際は写真が2p掲載されたけれど、記憶する限り、日本に関するニュースで大々的に報道されたものはないよ。(何号か読み飛ばしているのがあるかもしれないけど)
TIMEを読むと、日本が国際的にあまりいい立場ではない、少なくとも、日本の政治ニュースはアメリカ人には重要度の低い事象として扱われているようだ。
こういうことに気が付くと、中には「日本をどうにかしないといけない」と思う人も出てくるだろう。
あるいは、「日本ではこうだが、海外ではこうだ」というように、海外の雑誌を読むと、日本と違う文化・社会を知ることができる。日本で常識として扱われていることが海外では非常識で、それを知るたびに一つ一つ考える機会が増える。
その差異が、一部の語学学習者に政治的に強い思想を持たせるのではないかな。
仮説3:そもそも政治に関心のある人が語学を学習しがち
あるいは、もともと政治に強い関心のある人が語学を学習する傾向がある、というのも考えられる。
興味関心の対象が、『語学→政治』ではなくて、『政治→語学』となるパターンだ。
というのも、政治は国内だけで賄えるものではない。
とりわけ外交問題はその最たるものだろう。
政治に関心のある人であれば、海外が日本をどのように報道したり評価したりしているかも気になる。
そういうのを知るための手段として、英語をはじめとする語学を勉強する人がいるのではないかな。
(僕自身、韓国語を学習したきっかけは日韓関係だよ。)
今回はここまでだよ。
いろいろかいたけれど、語学に罪はないということだけは強く注意してほしいよ(^●ω●^)
コチラもオススメ!
https://youtu.be/UOG0QIUIQ0Y