カワウソが人間界最強の言語を手にする物語

カワウソは、英語する。

言語いろいろ

日本語の下手な外国人を日本人はあざ笑えない

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はいどうも、カワウソだよ。

20119年2月、テレビ番組『ナカイの窓』が炎上しているよ。

というのも、番組内で、パネラーの中居正広氏や陣内智則氏が、外国人のコンビニ店員をバカにしているとして騒動になっている。

 

問題とされたのは、2月27日深夜放送の回。この日の放送では「世直しの窓」と題して、中居正広、指原莉乃(HKT48)、ヒロミ、バカリズム、陣内智則のパネラー5人が世の中に対する不満を語り合うコーナーが放送された。

そのなかの「コンビニのココを直して!」というブロックのなかで中居正広は、外国人のコンビニ店員とのやり取りにおけるコミュニケーションのトラブルをあげて、このように語ったのだ。

<外国人の研修生、最近なんか増えてるのよ。一万円札渡して、で、お釣りを千円札でほしかったんです。で、『お釣り千円で』って言ったら、『なんですか?』って言うから、『釣り千円で』って言ったら『ずりせんですか?』(と返ってきた)。『釣り千円で』って言ったら、『ずりせんですか? ちょっとすいません。店長さん、店長さん。ずりせん。ずりせん。なんですか?』って言ってた>

「お釣りは全部千円札でください」と言うならまだしも、「お釣り千円で」だけでは、日本語を母語とする人でも「なんですか?」となるような気がするが、「ずりせんですか?」発言を小馬鹿にした中居の仕草にスタジオは爆笑に包まれる。

そして、中居のエピソードトークに続けて、今度は陣内智則がコンビニの外国人店員とのやり取りについてこのように語った。

<「てにをは」を間違える人とかね。『500円です』を『500円でいいです』とか言う人いますよね。『なんでそっちでまけてくれたん?』みたいな>

中居正広が冠番組『ナカイの窓』で外国人労働者を嘲笑して大炎上「ずりせんですか?」 より引用

 

 

ここでは芸能人が炎上したけれど、彼らと同じような考えの人は一般人の中にもいるだろう。

しかし、はっきり言って、日本人が日本語の下手な外国人のことを笑うことはできない。

今回は、日本語の下手な外国人に対してどう対応すべきか考えていこう。

 

日本語は難しい

まず、日本語は世界の中でも特に難しい言語だと言われている。

つまり、日本に来ている外国人労働者は世界一難しい言語に挑戦しているということを意識しよう。

 

海外の掲示板 Redditのユーザーが、英語ネイティブにとっての各言語の難しさをランキング化していた。

(参考サイト:https://www.boredpanda.com/language-learning-difficulty-map-europe/?utm_source=nazology&utm_medium=referral&utm_campaign=organic

 

それによると、例えば、英語ネイティブにとって、フランス語を学習するのには575~600時間、ドイツ語は750時間程度かかるそうだ。

一方、日本語や中国語・韓国語・アラビア語は、英語人にとって最もむずかしいカテゴリーに入り、その学習時間は2200時間程度とされた。

さらに、日本語については、同じカテゴリーの言語よりも習得に時間がかかると判断されている。

 

英語ネイティブにとって、日本語はフランス語より4倍近く難しい言葉なんだね。

 

もちろん、日本に来ている外国人労働者の中には、中国語や韓国語など、英語以外の言語を母語とする人も大勢いる。

しかし、それでも母語と違う言語を学ぶことが大変だということには変わりないだろう

外国人のほとんどは、母語と異なる言語で生活しているということを意識しておこう。

 

ネイティブは非ネイティブに寛容であるべき

ネイティブは非ネイティブの言葉を理解できる

また、そもそも言語の難易度にかかわらず、僕たちは外国人の日本語にもっと寛容になった方がいいだろう。

まず一つに、ネイティブ話者は多少相手の言葉が不自然でも理解できる

これは僕がMeetupで外国人と交流してわかったことだ。

Meetup(ミートアップ)で外国人と交流して色々学んだ話

 

中国人や韓国人・ブラジル人が英語で何か話しても、リスニング力の弱いぼくには聞き取りにくい。英検やTOEICで、アメリカ英語やイギリス英語ばかり聞いていると、非ネイティブの英語が何言っているのかわからなくなるんだ。理解度でいうと5割もない。

しかし一方、彼らが日本語で話しているのは、十分聞き取れる。9割以上は理解できる。

 

当然、彼ら外国人は日本に来ているのだから、英語よりも日本語が上手くて当然というのもあり得る。

ただ事実として、彼らの日本語は、多少発音や文法がおかしくても、ネイティブ日本語話者のこちらとしては十分に理解できるんだ。

 

確かに変な文法を使われると違和感はあるだろう。しかし、文法が少し変になったところでまったく理解できないというわけでは決してない

『ナカイの窓』に出ていた陣内智則氏も、「500円です」を「500円でいいです」と言った店員をいじっていたが、しかし彼は本来店員が「500円です」と言いたかったのだと理解している。すなわち、陣内氏はその外国人の日本語を十分に理解できているんだ。

内容が理解できているのなら、そこになんの問題があるのだろう。日本語教師でもないのに、何をぐちぐち言う必要があるのだろうか。

僕はそう思うよ。

 

また、よく言われることだけれど、下手な日本語を話す外国人は日本語以外の別の言葉が流暢に話せる。

中国語ネイティブなら中国語が、タイ語ネイティブならタイ語が話せるだろう。

ヨーロッパやアフリカ出身のタレントは、母語と英語(またはフランス語)、そして日本語の3か国以上話せる人が多い。

一方、彼らをあざ笑っている日本人のどれほどが、日本語以外の言語が十分にできるだろうか。

 

陣内さんはとある番組の企画で韓国でお笑いを披露した際、ネタの内容ではなくて自身の下手な韓国語を笑われていると感じたそうだ。

となると、下手な外国語を笑われることの劣等感というかネガティブな印象を自ら経験している。にも拘わらず、外国人の日本語の下手さをあざ笑った。

 

むしろブロークンだとしても日本語という外国語を学習している人達の方が努力家だし、ポテンシャルも高いのではないかな。

 

 

今回はここまでだよ。

これを読んでいるあなたが、ブロークンな日本語の話者を嘲笑しないような人であることを祈っているよ(^●ω●^)

 

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