はいどうも、カワウソだよ。
先日、とあるツイートをTLで見かけた。
スピーキングだけはぺらっぺらな純ジャパ10代20代がゴロゴロ出てくる時代だから、英文解釈おじさん・おばはんは「じゃー、とりあえずしゃべってみて」っていつ生徒に言われるか戦々恐々かもね。私もそのおっさん世代の一人。でもさ、スピーキングも頑張れってことですよ😃YouTube見て頑張りましょう✨
— 野村勇介🇯🇵🇵🇭英語勉強法.jp (@YSK_NMR) 2019年3月26日
実際、大学入試の英語試験でスピーキング能力が問われようとしている世代だし、英会話能力に秀でた若い世代が増えるのは確かだろうと思う。
野村先生とは別の方だけど、TOEICのリスニングがまったくできないだろうと自己評価している先生もいる。現在と20年、30年前とでは、ひとえに英語といっても求められる能力がまったく違っていたんだ。
しかし、このツイートを見て、『若者はスピーキングしかできないのだな』と解釈するのは間違っている。
野村先生はそのような意図はないだろうけれど、若者をとやかく非難したい中高年層の中には『若者はしゃべれるが書けないし聞けない』と思い込む人もいるかもしれない。
今回は、そんな人に対して衝撃の事実を突きだしていくよ。
『若者の英語力はスピーキングだけ』説の誤り
若い世代はリスニングもリーディングもできる
『若者はスピーキングはできるが他の能力ができない』という意見があったとすれば、それは中高年世代には非常に受けの良いものとなるだろう。
なんせ、一見賢くしゃべっている若者が実は読解などの能力に劣っているということなのだから。
実際、当時の英語の参考書を見ると、今の若い世代が太刀打ちできないようなレベルの問題がちらほら見受けられる。英検1級の一次試験に何度も受かった僕でさえ、標準問題精構の和訳問題で大きなミスをした。数十年前の受験生の和訳力・文章理解力は相当なものがあったと思う。
しかし、そういうハードな英語教育を受けた人が今なお英語力があるかというと、そういうわけではないようだ。
TOEICが2017年の試験のデータを解析して、いろいろなデータを公表している。
その分析の中には、受験者の年齢と平均得点についても書かれてある。
それによると、各世代のTOEIC(L/R)平均点数は以下の通り(低い順。点数はリスニング、リーディングの順)
20歳以下 278 /217
46歳以上 297/247
41~45 303/254
36~40 210/262
31~35 324/270
21~25 230/274
26~30 346/290
これを見ると、25歳ごろまでは英語力は上昇し、30歳を超えるにつれて英語力は下がる傾向にある。
これは世界の平均だから日本も必ずこの構図になっているとはかぎらないけれど、受験者の大半が日本人と韓国人だし、日本人の中でもこの構図はほとんど変わらないと推測されるよ。
これをどう解釈するかは自由だけれど、少なくとも、今の若者は、今の中年世代と比べてリスニング・リーディングともに高い点数を取得している。
この事実はしっかり押さえておこう。
スピーキングをなめてはいけない
スピーキングはリスニング力・リーディング力も向上させる
上で引用した野村先生は、スピーキングの大切さを説いている。
僕がスピーキングを優先すべきってよく言うのは、スピーキングが一番伸ばしやすいからです。しかも友達を作るのに使える。
リーディングは最低数年。実際は5年、10年、無限に続く世界です。
結果が出やすいことから始めるとモチベーションを維持しやすいんです。
語学は続けないと意味がないから。
— 野村勇介👨💻🇵🇭英語勉強法.jp (@YSK_NMR) 2019年3月26日
で、この部分に関しては僕も賛成する。
さらに、事実に基づいていうのだけれど、スピーキングを意識することはほかの能力にもよい影響をもたらすんだ。
詳しくは別の記事にも書いたのだけれど、なんと、スピーキングを意識するとリスニングやリーディングの能力も鍛えられることがわかっているんだ。
TOEICレポートによると、「四技能の中で最も重視する能力はどれですか?」という質問に対する回答と平均点(L/R)は以下のとおり。
リスニング 287/228
リーディング 287/245
スピーキング 323/261
すなわち、スピーキングを重視すると、リーディングやリスニングを重視した人以上に、TOEIC(L/R)の点数が高いんだ。
厳密に言えば、もともと英語が上手い人がスピーキングを重視するという可能性も否定できないけれど、同様に、スピーキングを重視するともともと英語力の低かった人でもハイスコアを取れる可能性も示唆できる。
点数の変化についてのデータはなかったから判断できないけれど、スピーキングを少しやったからといって点数が大きく下がることはないだろうね。
(ただし、勉強時間については、スピーキングよりもリーディングやリスニングを長時間勉強した人の方がよい平均スコアを取っているよ。スピーキングを意識しつつ、しかしリスニングやリーディングにも時間を割くといいってことだね。)
今回はここまでだよ。
まとめると
TOEICの年代別平均スコアから判断すると、最も英語力のあるのが20代後半で、20代前半がそれに続く。平均的にみれば、若い世代はスピーキングだけでなくリーディングやリスニングの能力も中高年以上に高いと予想される。
また、英語の勉強に関してスピーキングを重視すると、リスニングやリーディングにもよい結果が期待されるのではないか
スピーキングも取り組んで、より効果的な勉強をしよう(^●ω●^)
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