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PERSON of the YEAR(TIME)でグレタ・トゥーンベリの記事を読む

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はいどうも、カワウソだよ。

2019年のPerson of the YEARが発表されたよ。

“How Dare You!”でニュースとなった、スウェーデン人のグレタ・トゥーンベリさんが選ばれたよ。

 

彼女の国連スピーチは確かに強烈だった。しかし、なぜ彼女が『2019年を代表する人』になったのか、今回はTIMEの記事から読み解いていこう。

 

なぜグレタ・トゥーンベリは環境問題に関心をもったのか

小学校で見たビデオが原因

まず、なぜグレタ・トゥーンベリさんは環境問題に関心をもったのだろうか。

彼女が小学生だったころ、彼女の人生を大きく変えた事件が起きた。それが、環境問題に関する映像だった。

Thunberg’s primary-school teacher showed a video of its effects:starving polar bears,extreme weather and flooding.The teacher explained that it was all happening because of climate change. Afterward the entire class felt glum, but the other kids were able to move on. Thunberg couldn’t.- TIME THE CONSCIENCE

トゥーンベリの小学校教師は(気象変化で)起こったことを見せた。飢えるシロクマ、異常気象、そして洪水。先生は、これらはすべて気候変動により起こったと説明した。その後、クラス全体はふさぎ込んだ気分になった。しかし他の子どもは気分を変えることができた。トゥーンベリはできなかった。

子供のころの何気ないどうってことのないことがその後の人生を変えることがある。グレタさんにとって、それは小学校でみた環境問題のビデオだったのだという。

それを見た後、クラス全体が陰鬱になったけれど、その後しばらくすると回復した。日本の学校でも同じようになるだろう。多くの児童は、1週間もたてば、そんなビデオのことは忘れている。

しかし、グレタさんはずっと落ち込んでいた。あまりに深い落ち込みで、鬱になった。

She began to feel extremely alone.She was 11 years old when she fell into a deep depression.

彼女は極端に落ち込んだ。強いうつ状態になったのは11の時だった。

このころから、グレタさんはほとんど話すことを止め、ほとんど何も食べなくなったという。そのため栄養失調で入院になりかけたほどだ。

 

リーダーは何もしない

グレタさんは当時をこう振り返っている。

“I was maybe in a bit of denial, like, ‘That can’t be happening, because if that were happening, then the politicians would be taking care of it.'”

私は現実を拒絶していたと思う。たとえば、『そんなことが起こっているはずがない。だって、もし起こっているのなら、政治家が対処しているだろうから。』という風に。

自身を栄養失調にするほど環境汚染を悲惨に感じ、混乱してむしろ現実逃避をしていた。しかし、政治家は何もしなかった。

だからこそのHow Dare Youだ。

改めて、なぜ彼女が”How Dare You”といったのか。このYouとはだれなのか、振り返ってみよう。

 

「本当は私は学校に行っているべきで、ここに来るべきではない。なのにあなたたちは若者に希望を求めやってくる。よくもできるものだ」

「空虚な言葉だけ掲げて何もしない。よくもできるものだ」

 

Youとは、僕たち一般市民というよりも、指導者、口では環境問題というけれども何もしないで国連に参加した世界の指導者たちをさした言葉だろう。

そして、weは、グレタさんを含む若い世代、これからの世代の人々のことを言っている。

 

後述するけれど、『あなたたちの世代のツケを、私たちの世代が払わなくてはいけない。』という強い怒りが、彼女を『今年の人』にしたんだね。

 

なぜグレタ・トゥーンベリのスピーチは強烈なのか

アスペルガー症候群が、彼女を印象的な人にした

グレタさんは大金持ちでもなければ女優でもない。

普通の少女が、なぜこれだけ強烈なことを言えるのか。なぜ強烈な怒りをあらわにできるのか。

それには、彼女の症状・病状と関係している。

 

グレタ・トゥーンベリはアスペルガー症候群だ。

彼女は他の人と同じように、多彩な感情を表現することができない。

 

グレタ・トゥーンベリは、直接的でシンプルな文を使って話す。

グレタ・トゥーンベリはいい気になったり気がそれたりしないし、自分の名誉にも興味がない。

だからこそ、これらの要素があってこそ、世界的なセンセーションを巻き起こしたと書かれている。

グレタさんは、このアスペルガー症候群という自分の特質に関連して次のように答えている。

“I see the world in black and white, and I don’t like compromising”

私は世界を白か黒かでとらえている。そして私は妥協をしない。

“If I were like everyone else, I would have continued on and not seen this crisis”

もし私がみんなと同じだったら、(学校生活が)続いていただろうし、この環境危機を見ることは無かったでしょう。

 

グレタさんは、自分の症状を好意的にみている。

アスペルガー症候群がなければ、何時間も自分の興味事に費やすことはできないからとのこと。

シンプルで、力強い彼女のスピーチは、アスペルガー症候群という彼女の持つ『病気』が形成したものなんだね。

 

なぜグレタ・トゥーンベリは『2019年の人』になったのか

環境問題に限らず、すべての若者活動家のアイコンとなった

グレタさんは、環境活動家だ。しかし、彼女はそれだけではなくなった。

彼女は世代間対立の旗手として、アイコンとしての役割も果たしている。

Her global climate strike is the largest and most international of all the youth movements, but it’s hardly the only one.

彼女の気候変動ストライキは若者の運動の中で最大で最も国際的なものだが、唯一の活動ではない。

アメリカでは10代の若者が銃暴力に反対する組織を作り、香港では学生が民主化を求めて戦い、南米からヨーロッパまでの若者が世界経済を作り直すために扇動した。

環境問題に限らない、こういった『若者の運動』すべてにおいて、グレタさんはその象徴となっている。

 

それもまた、彼女が『今年の人』に選ばれた一つの理由のようだよ。

 

今回はここまでだよ。

もちろんグレタさんの言っていることが必ず正しいわけではない。

しかし。環境問題、そして若者による運動の顔として、グレタ・トゥーンベリという一人の活動家が存在することは意識しておこう(^●ω●^)

 

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