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高級ホテルの新設は日本の観光立国化には必須の事業だ

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はいどうも、カワウソだよ。

2019年12月7日、菅義偉官房長官が日本の各地に世界レベルの一流ホテルを50か所設置すると発言した。

それに伴い、賛否両論、どちらかというと否定的な声が多く寄せられているようだ。

菅官房長官、高級ホテル新設めざす。外国人客の受け入れに向け「世界レベルを50カ所」

 

もちろん、国の資金を使ってするべきかどうかというところには、やや反対している。

しかし、僕は、日本が観光立国をめざすのであれば、高級ホテル建設事業はぜひともやってほしい、というかやらなくてはいけないと思っている。

正直、高級ホテル建設は、アベノミクスなんかよりもはるかによい経済効果をもたらすとも考えているよ。

今回は、なぜ高級ホテルの建設が日本の観光立国化に向けて必要かを考えていこう。

 

そもそも観光立国化は日本経済に貢献するのか

 

高級ホテル建設の前に、まずそもそも論として、観光業がどのくらい日本経済に貢献するのかを考えていこう

安倍政権が発足した(政権交代が起こった)2012年の訪日外国人数は約836万人、そして2018年が約3120万人と、6年間で訪日外国人数は3.7倍にも膨れ上がった。(観光庁データより)京都では観光客が多すぎて、オーバーツーリズムという現象まで起こっている。

しかし、GDPが3.7倍に膨れ上がるようなことは当然起こっていない。そこまででなくとも、経済成長率は2%を下回っているし、どうも観光が経済によい影響を与えているという実感はわかない。イタリアやスペインといった観光立国が財政難という話もよく耳にする。

しかし、だからといって観光業が日本経済に貢献していないと結論付けるのは違うだろう。

というのも、2018年における日本の観光収入は約4.4兆円

これは、日本が世界に輸出している品目の中で、輸出額が自動車についで二番目に大きい『半導体等電子部品』の輸出額に相当する。(財務省データより)

あるいは、富士通キヤノンの売上高に相当する。

 

ちなみに同年におけるタイの観光収入は約6.8兆円。日本よりも2兆円多い。

2兆円という規模は、日本のドイツやオーストラリアへの輸出額と同じくらいだ。

つまり、もし日本がタイ並の観光立国になれば、ドイツやオーストラリアと貿易するのと同じくらいの経済効果があるということになる。

あくまで成功すればの話だけれど、日本には多くの自然もあるし、逆に都会の娯楽もある。だからもっともっと観光立国になる可能性は十分あると思っている。けっして非現実的なものではないと考えているよ。

 

日本は『超金持ち』の観光客を逃している

タイが観光立国になった理由は『高級ホテル』だ

では、観光業が日本経済に貢献することと、高級ホテルがどういう風に関連付けられるのか。以下見ていこう。

実は、日本の観光業の最大の欠点の一つが、『お金持ちを取り逃がしている』という点なんだ。

 

実は、観光大国と知られている国には、人はたくさん来るけれどお金はあんまり入らないという国がある。

例えばギリシャ。この国に訪れる人は、世界の交際観光客の内の4.1%を占める。しかし、観光による収入は世界の3.2%だ。(2017年におけるデータ。UNWTOより)

あるいはフランス。外国人訪問客は世界の内13%を占める、世界一の観光大国だ。しかしそのフランスは、観光収入に関していうと、世界シェアの11.7%になり、アメリカ・スペインに次いで3位になってしまう。

 

逆にタイは、訪問客数は世界シェアの11%、収入は14.8%と、人も来るしお金も集まるという。

もっと顕著なのがオーストラリアで、訪問外国人数は全体の2.7%なのに対して、収入は世界全体の観光収入の10.7%もある。そんなに人が来るわけではないけれど、お金はめちゃくちゃたまる。

 

さて、日本は人は来るがお金は来ないギリシャタイプなのか、それとも人は来ないがお金はたまるオーストラリアタイプなのか。

UNWTOの2017年のデータでは、訪問者数は8.9%、収入は8.7%

ちょうど平均的なタイプだ。

 

どうせ来てもらうなら、お金も落としてもらったほうがいいだろう。では、日本がタイやオーストラリアみたいになるにはどうすればいいのだろうか。

そこで考えてほしいのが、高級一流ホテルだ。

 

再三言うけれど、日本には一流ホテルが少ない。

Five Star Allianceによると、日本にある五つ星ホテルの数は52件

官房長官の「50件増やす」という発言は微妙に少ないように聞こえるけれど、現状の2倍近くまで増やすということを考えるとかなり大胆な発言といえるね。

 

一方タイは136件、オーストラリアは83件ある。

広大なオーストラリアはともかく、タイで日本の2倍以上の数あるのは驚きだね。

 

そして、高級ホテルの不足で、実際に大富豪が訪日をあきらめてしまったケースもあるという。

実際、2年前にこんなことがありました。あるアメリカの大富豪の事務所から、紅葉の時期に京都に泊まりたいが、安いホテルしか見つからず、「予算の最低基準」を下回る。いいホテルを探してくれないか、という連絡があったのです。

私も手を尽くしたのですが、結局アパホテルしか空いておらず、その大富豪の訪日自体が白紙になりました。

もちろん、アパホテルが悪いと言いたいわけではありません。しかし世界のお金持ちには「予算の最低基準」があり、それを下回ると訪日すらあきらめる人が多いのです。これは究極の「もったいない」ではないでしょうか。

外国人は「日本のホテル事情」に失望している? 観光大国になるために足りないもの より

ちょっと僕の中で想像がつかないけれど、富豪の中には、「最低限これだけ予算を使うぞ」という目標があるのだそうだ。サービスを享受するためにお金を使うというよりは、お金を使うのが目的化している金持ちが世界にはいるんだね。

そして、そういう最低基準を作っている大富豪にとって、日本のホテルは『安すぎる』。

 

日本はいい観光地があるにもかかわらず、『安すぎる』という理由で旅行を断念されるというのは、あまりにもったいない話だね。

そう考えると、一流ホテルの増設は必要だと思うよ。

 

一流ホテル増設の問題点

ホテルの儲けは還元されるのか

しかし、これだけ日本が儲かるはずなのに、なぜ反対派は反対するのだろうか。

そのおそらく最大の理由が、観光による収入が一般人に還元されるかどうかの懸念だろう。

僕は、観光によって格差、少なくとも地域格差は解消されるのではないかと考えている。

 

どういうことか。

観光大国タイの例を見てみよう。

タイが観光に力を入れ始めたのは1980年代なんだけれど、それからタイのジニ係数(0に近いほど格差が小さい)は減少している。東南アジア 5 カ国の所得格差と政治 ――インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、 シンガポールに関わる研究サーベイ 1  より)

 

もちろんタイの例だけですべてを判断するのは危険なのだけれど、それでも少なくとも、高級ホテルの増設によって、日本でも地方と都市の格差は少なくなるんじゃないかと思っている。

京都などすでに観光地として知られている場所ではなく、まだまだ見込みのある土地、あるいは経済的に恵まれていない地域に高級ホテルを建てることで、その地域産業が栄える。そうすれば、地方にいながらにしてお金儲けをすることができるだろう。また、観光客が地方にばらけることで、京都などの観光地はオーバーツーリズム、観光客が来すぎて怒るいろんな不都合が緩和される可能性だってある。となると、寂れている街にとっても、観光客が多すぎる街にとってもメリットがあるんじゃないだろうかな。

 

ただし、その方法を間違えるとむしろ逆効果になることは否めない。

現に、日本で最も一人当たり県民総生産が低いのは奈良県、次いで沖縄県だ。

大阪や京都に近い奈良県はともかくとして、沖縄県には高級ホテルが多数存在する。なぜかfive star allianceには掲載されていないが、一泊10万円をこえるものもいくつかある。高級ホテル建設をすすめると、逆にその地域の人が貧しくなる可能性もあるということだ。

だから、一流ホテル建設をすすめる際は、非常に慎重にやってほしいのが正直なところだよ。

 

 

今回はここまでだよ。

菅官房長官、そして観光庁の偉い人は、ぜひともあらゆる角度から考えてほしいよ(^●ω●^)

 

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