はいどうも、カワウソだよ。
英語で叫ばれる四技能(リーディング・リスニング・ライティング・スピーキング)のうち、社会人が最も重視するものは何だろう。
おそらくだけど、スピーキングを選択する人が多いのではないかと思うよ。
特に、>英語のできる人ほどスピーキングを重視するのかもしれない。
例えば、TOEICのデータでは、「最も重視する能力は何ですか?」というアンケートに対して、スピーキングと答えた人の平均スコアは584点。それに続き、リーディング(532)、リスニング(515)、ライティング(511)と続く。
それに対して、ライティングの能力は最もぞんざいに扱われやすい。
上にあげたように、ライティングを他の技能より重視すると答えた人のTOEIC平均スコアは、他の能力を重視すると答えた人と比べて低いこともわかっているね。
TOEICで多くの人が測るのがリーディングとリスニングだし、社会に出て使うことが想像されるのがスピーキングだ。
それと比べると、どうしてもライティングは二の次になりかねない。リーディングやリスニングと違って唯一の正解が存在しないし、スピーキングほど楽しくもない。
しかし、そんな今だからこそ、僕はライティング・英作文の意義を主張したいよ。
というか、英作文の能力があれば、リーディングやスピーキングなど、他の技能の成長を促進させるとも思っているよ。
今回は、世の中で若干要らない子扱いされがちな英作文(ライティング)能力の効能について考えていくよ。
TOEICの勉強だけをやっても英語は話せない
インプットとアウトプットは別の能力
本題に入る前に、TOEICなどで長文読解とリスニング中心の、いわゆるインプット型の勉強ばかりするのは、英語を話すにあたって効果的ではないということを伝えておこう。
当然といえば当然だけれど、あらためてかんがえてみよう。
まず、インプットとアウトプットは別の能力だ。そして、能力的には後者・アウトプットの方が難しい。
というのも、リーディングやリスニングでは、文章を100%理解する必要はない。少なくとも、例えば単語に未知のものがあったとしても、1つ2つくらいであれば推測が可能だし、英検のような内容把握を問う問題であれば、内容の根幹さえ理解していれば、それ以外は忘れてしまっても満点がとれる。
いわば、自分の能力より少し上の文章がだされても(少なくとも試験においては)対応できる。これがインプット系勉強の特徴だ。
一方で英作文やスピーキングといったアウトプットの作業においては、自分の持っている能力以上のモノを作りあげることは不可能だ。
そして、かつ、インプット型の技能が必ずしもアウトプットの能力を必要としないのにたいして、アウトプット型の技能はインプット型の能力を必要とする。
字が書けなくても文章を読むことができるけれど、文章を読む能力がないと整然とした文章を書くのは難しい。
あるいは、口下手な人でも流ちょうな英語を聞き取れるというのはあり得るけれど、耳の調子が悪い人が、流ちょうに話すというのはなかなか厳しいだろう。
この非対称性があるから、TOEICによるインプット型の勉強ばかりしていても、アウトプット型のスピーキング、あるいはライティングの能力はなかなか伸びないのではないかと思うよ。
アウトプットはインプット能力を補完する
「いや、俺はTOEICさえできればいい」とおもっている人に贈りたい情報がある。
なんと、TOEICという『インプット型』の試験においても、アウトプットと併用して英語を勉強している人の方高い得点を取っている。
さっきでてきたTOEICの公式データをもう一度見てみよう。
「最も重視する技能は?」という問いに対し、リーディングと答えた人の平均スコアは、L 287 R 245
一方、リーディング&ライティングと答えた人は L 311 R 268
ライティングをリーディングと同じように重視している人は、リーディングだけの人よりもリーディングの点数が平均23点ほど高い。
同じようなことはリスニングにおいても確認できる。
最も重視する技能としてリスニングと答えた人の平均スコアは L 287 R 228
リスニング・スピーキングと答えた人は L 323 R259
後者の方が、前者よりもリスニングの点数が36点高い。
さらに言えば、4技能すべてを同じくらい大事だと考えている人の平均スコアは L356 R304
アウトプットをインプットと同じくらい大切にしている人は、TOEICにおいてもスコアが高いということがうかがえるね。
なぜ英作文は効果的なのか
英作文ができないとスピーチもできない
アウトプットの練習が大切だとわかったところで、ではその中でもとりわけライティング・英作文の効能について考えていこう。
端的に言えば、英作文の力を鍛えることで、スピーチも上手くなる可能性があるんだ。
どういうことか。
例えば、英検の英作文試験においては文法的な正しさだけでなく、一貫性や論理的整合性も問われる。これは、スピーチの試験でも問われる能力だ。
となれば、もし英作文で論理的な文章が書けないならば、スピーチでもっともらしい演説をすることも難しいのではないかな。
英検1級面接大特訓にも、エッセイの点数とスピーキングの点数は連動しているとかかれてあるしね。
(英検でライティングのスコアがそこそこ高くてもスピーキングのスコアが低い僕にとっては痛いデータだけど)
すなわち、英語で『まともに』話そうとするならば、英作文の力もある程度必要ということだね。
英作文はスピーチの前段階
だったら、最初からスピーチの練習でいいじゃないかと思う人もいるだろう。
当然、そういう意見を否定するつもりはない。事実、スピーキングに力を入れている人はTOEICの点数も高いしね。いきなりスピーキングを始めるのは大いに賛成だ。
しかし、スピーキングをしていても、英作文をするとより効果的なのではないかと思う。
というのも、スピーキングはずばり瞬間英作文だからだ。
どういうことかというと、スピーキングにおいて、文章を自ら作成する必要がある。それも、実際話す際に長時間無言になることはご法度だ。
となると、一瞬で、どういう構成にするかを考え、また話す際にも文法や発音などに注意する必要がある。
この部分は、特に初心者は気を付けたい部分で、僕自身、英検の最初の二次試験では三人称単数形のsを付け忘れるなどの基礎的ミスをやらかしたよ。
英作文では、一度書いた文章を改めて見直したり、添削したりすることで、自分のミスの傾向に気付きやすい。
そして、その傾向をスピーチの際にも意識することで、よりよいスピーチができるのではないかと思うよ。
まとめると
英作文やスピーキングの能力は、リスニングやリーディングといったインプット型の能力とは性質が異なり、またアウトプットを意識することでインプット型の能力も鍛えられる。
アウトプット型の技能ではライティングよりスピーキングの方が効果的だが、英作文を練習し添削することで、スピーキングの能力の向上も見込める。
今回はここまでだよ。
グローバル化が叫ばれて久しいなか、4技能すべてがある程度堪能な人がますます出てくることを希望するよ(^●ω●^)
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