はいどうも、カワウソだよ。
英検1級の勉強法で最も難しいであろう分野の一つが英作文だ。
というのも、読解やリスニングと違って唯一解がない。どうすればいいのだろうかわからない人も多いと思われる。
そこで今回は、英検1級の一次試験に3回合格している僕がオススメする英作文勉強法をかいていくよ。
さらに、他の試験分野のことも考えて包括的に戦略的に見た得点の仕方も考えていくよ。
結論から言うと、英検1級は各分野850点満点だけれど、英検合格が目的とするならば700点を確実に突破できるように頑張ろう。
800点を取れると主張している人もいるようだけれど、むしろそれはリスキーだ。
今回は、なぜ英検1級の英作文で800点を狙うのがむしろリスキーかについても考えていこう。
(これは、過去3回の試験で
727→707→697とどんどん悪化してる。
そんな自分自身への反省もこめているよ。)
合格圏内は700点以上
まず、英検1級における目標点数は850点中700点だ。
単純な加算ではないから、これだけ言ってもどうにもならないのだけれど、より具体的にいおう。
英検1級英作文の問題は、内容、構成、語彙、文法それぞれ8点ずつ、合計32点満点なのだけれど、その中で25点とれば700点以上とれると思うよ(2018年度第3回試験の自分の成績より推定)
さて、ではなぜこの700点台を狙うべきかをかんがえていこう。
これは特に、英語力に自信の無い人に伝えたいのだけれど、英作文で800点取得しようと頑張ることは、英作文に自信がある人か、よほどヒマを持て余した人にしかお勧めしない。
その理由は後述するよ。
まず初めに、700点の死守がなぜ大事か考えていこう。
英検1級一次試験の合格基準は、2550点中2028点。(2019年度第1回試験の場合)
リーディング・リスニング・ライティングそれぞれ850点満点で、総合スコアで2028点を超えていればよい。
ここで、2028を3で割ると平均すると676点となる。
つまり、本来ならば700点も取る必要はなくて、676点取れば理論上は一次試験合格は可能だ。
しかし、全ての分野でこの点を超えることは、英検1級に合格するよりも難しい。
中には不得意な分野があって当然で、そういう分野はスコアが600点とか500点とかになりかねない。
事実、僕の場合リスニングが大の苦手で、2019年度第1回試験でのスコアは670点。基準となる676点を少し下回っていた。
僕はリーディングが得意だからなんとかなったけれど(二次試験のことを考えると当然リスニングもできなければいけないのだが)、特に英検に初めて挑戦する人は、リスニングやリーディングの一方または両方に不安を感じるかもしれない。
仮にリーディング・リスニングともに660点だった場合、一次試験突破に必要な英作文の得点は708点となる。
L・Rに自信がある人でも、試験中に一問二問うっかりミスをするかもしれない(特に、時間のないリスニングで)。
そういう場合に備えて、最低でも英作文で700点、32点満点中25点程度取れるように準備をしておこう。
とはいっても、文法などをひととおり勉強している人にとっては、リーディングやリスニングで700点台をとるよりも英作文で700点取る方が簡単のようだから、過度な心配をする必要はないよ。
英作文合格法:模範解答で型を身につける
では、英検1級の英作文で700点以上を取る方法をかんがえていこう。
結論を言えば、模範解答を書き写しまくる。これが最も効率の良い勉強法だと思うよ。
結局のところ、英作文にも模範解答があり採点される以上、英検の求める型・基準がある。その基準をどれだけ満たしているかで採点されるのではないかな。
だとすれば、基準を満たしているであろう模範解答を写してその型を身につけることが一番だろう。
具体的には、問題集の模範解答とされる文章を、1トピックあたり5回は書き写す。
そうすることで、どういう書き出しではじめるべきか、どの程度の分量を書けばいいのか、一文あたりの長さはどの程度が適当か、語彙レベルはどの程度か、そういったことが感覚として身につくんだ。
オススメは旺文社のモノだよ。
TOEICと異なり、英検について多くの参考書を書いている出版社が、旺文社を除いて存在しないんだ。
おそらく、最も英検の研究をしているのが旺文社だと思われるよ。
実際、英検と旺文社自体つながりがあるといわれているしね。
その中でも、英作文に関してオススメなのは英検分野別ターゲット英検1級英作文問題 改訂版 (旺文社英検書) だよ。
10のトピックについてそれぞれ賛成・反対の2つの立場から書いている、合計20の解答例があるよ。
見る限り、やはり模範解答というべきか、無駄のない、しかも書きやすい文章になっているよ。
以前は大特訓をやっていたのだけれど、どうもあまり練られていない部分があると思われるので推奨はしないよ。
英検1級の英作文で800点は必要か
リスニング・リーディングを犠牲に英作文800点取るくらいならやめた方がいい
上で触れた話に関係しているのだけれど、合格基準をパスすればいいのだから、例えばR・Lに自信がなくても英作文で800点近く取ればいいやと思っている人もいるかもしれない。
僕は、英検1級の英作文で800点近く取ろうとするのは全くオススメしない。とるとしても、少なくとも自信がない人は750までだ。
たしかに、得点は高ければ高いほど良い。これは真理だ。
もちろん、取れるのならばいくらでもとってくれてかまわない。
しかし、例えば英作文の800点が、リーディングやリスニングの勉強時間を犠牲して取得した800点だとすればどうだろうか。
リスニングやリーディングに全く自信がないから、それならば英作文を完璧にして総合点で突破するという戦略は、二次試験まで考えているのであればやめた方がいい。
僕は、英検1級の二次試験では総合力が問われると思っている。
すなわち、スピーキングテストにおいては、自分でスピーチを構成する力、相手のいうことを難なく理解する力が必要となる。これはそれぞれ、ライティング能力・リスニング能力と直結している。
あるいは、スピーチトピックを一瞬で正確に読むにはリーディング能力だってかかわっている。それに十分で確実な語彙力だって必要だ。
となれば、二次試験では、一次試験合格程度のリーディング・リスニング・ライティング能力を持っていなければ話にならない。
実際、リーディングスコアが他の合格者より高い僕が過去6回も二次試験で失敗しているのはリスニングの能力の無さが関係していると思っているよ。
つまり、一次試験で問われるどの分野(特にLとWと語彙)においても、すべて一定以上のスキルを持っていないと、二次試験突破は厳しいのではないかな。
だとすれば、ライティングパートだけ800点近く取ったところで、リスニングができなければ二次試験で苦労するだろう。
だとすれば、ライティングは700強とれるところまででおいといて、余った時間をリーディングやリスニング・スピーキングの練習に使った方がはるかに二次試験突破可能性は高いと思うよ。
「英検の一次試験は英作文ゲーだ。」と言っている人がいるようだけれど、二次試験まで頭に入れると、総合的にすべての分野がまんべんなく勉強した方がはるかに賢明ではないかな。
追記:英作文800点狙いはむしろリスキーだ
新たに情報が入ったので追記するよ。
はっきりいうと、英作文で800点取ることはリスキーだ。
さらに言えば、今まで「800点なんて楽勝」といっていた人さえ、今の方法では取れなくなる可能性があると僕は思っている。
中には、「リスニングが3割でも受かります」といって800点を取る方法をnoteで高額販売している学生の方もいるようだけれど、はっきり言う。相手にしてはいけない。これは個人的恨みつらみではなく(以前だったらそうだったかもしれないが)、今後そういったやり方ではもう高得点は期待できない、やればやるだけ点を落とす悪魔の勉強法だといわせていただく。
なぜここまで厳しく書くかというと、ある事件が起こったからだ。
とある英語講師の方(I氏)が、英検1級の英作文で32点中28点、スコアで言うと850点中758点を取った事件だ。
この人が普通の英語講師なら問題ないのだけれど、この方、リーディングでたった1ミス、リスニング、そして二次試験のスピーキングでは満点という猛者なんだ。そんな人が、ライティングで800点を取れなかった。
なお、I氏はIELTS,TOEFL iBT,も満点・最高点。これらの試験は四技能型だから、ライティングがとりわけ苦手ということもない。
I氏自身ショックだったといっている。となると、I氏の作文にミスがあったというよりも、英検の採点側に問題があったおそれがある。
もちろんあくまでも「この人が高得点じゃないのはおかしい」という、ちょっと説得力に欠けるものではあるものの、800点というのは純粋な英語力が高い人が目指してとれるものではないようだ。
英検は人気の試験だ。こういう事態がいくつも起こっているだろう。だとすれば、今までの採点基準が大幅に見直されるかもしれない。
英検でのみ使われた小手先のテクニックではなく、純粋な英語の力が試されるように変更されたなら、今までの「800点マニュアル」なるものが役立たなくなる日も近い。
TOEFL満点の人でさえ到達できない(というか、英語力が高いからこそ到達できない)800点を狙うのは、英語力減衰の可能性も含めて非常に危険だと思うよ。
今回はここまでだよ。
皆さんは、「英検は○○ゲー」なんて甘くぬるい言葉に惑わされず、すべての分野をあまねく勉強しようね(^●ω●^)
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