はいどうも、カワウソだよ。
通訳案内士試験の過去問(平成29年度試験)を解いてみたよ。
はじめて挑んでみたけれど、なかなか大変だったよ。
というか、一部科目はもはやどう勉強したらいいか路頭に迷うほど、面倒な内容だったよ。
今回は、通訳案内士の過去問を解いてみた感想と、今後の対策を書いていくよ。
通訳案内士試験:日本地理ちらほら
地理:もはや対策が不可能な問題も
まず最初に解いた日本地理から感想を書こう。
結論から言うと、「待って、これ無理ゲじゃね?」だよ。
例えば、札幌市に関する以下の問題。
札幌市は日本最北の政令指定都市である。次の観光地のうち札幌市にあるものはどれか、
1. 北方文化博物館
2.モエレ沼公園
3.天狗山展望所
4.北一硝子
ちなみに、所在地はそれぞれ、新潟市・札幌市・小樽市・小樽市。
これが北海道ご当地検定や地域通訳案内士ならまだしも、『全国』通訳案内士としては、果たして必要な情報かどうか疑っている。
さらに、こんな問題もあった。
札幌の住所は「条丁目」形式であり、南北の起点となっているのは「大通り」である。東西の起点となっている川で正しいものはどれか
(選択肢は省略する)
外国人に札幌のことを説明するにしても、この情報を伝える機会ってあるのかと疑問に思っているよ。
もちろん、実際ガイドになって初めて必要だと気づく情報ものもあるだろうけれど、今のところ抱いている感想は『この問題要る?』だよ。満点阻止問題というか、カルトクイズのように思ったよ。
問題正解数は100点満点中61点。
合格基準が70%程度だから、訓練が必要な科目だね。
通訳案内士試験:日本歴史
歴史は地理とのかかわり多し、レベルは中学上級レベル。
続いては歴史。これを解く前から日本史の勉強はしていたけれど、その必要はあまりなかったと思えるほどの難易度だったよ。
そして通訳案内士というだけあって、センター試験で出題されるような歴史の問題とは一足違う。
例えば、鎌倉についての以下の問題。
(前略)
鎌倉市の「歴史的風土特別保存地区」に建長寺、円覚寺、b、鎌倉大仏等が指定されている。
問2 bに当てはまる語句として、最も適切なのはどれか、つぎから一つ選びなさい。
1 熱田神宮 2 鶴岡八幡宮 3 櫛田神社 4 春日大社
これは、鎌倉市に鶴岡八幡宮があるのを知っていれば解ける問題だ。
一応日本史で源義家が公卿に襲われた場所として出てくるだろうけれど、どちらかといえば地理で出題されるような問題だ。
そんなこんなで得点は85点。
まあこのまま頑張れば水準の70点には達すると思われるよ。
(追記・これから通訳案内士試験を受験される皆様へ)
最後の章でも書きましたが、通訳案内士試験の日本歴史は難易度の変化が大変大きい試験であります。
令和元年度の試験において、国宝を選べ等日本史とは言えないような問題もちらほらあり、受験者平均点数は非常に低いものと予想されます。
私も不合格でした。慢心が招いた結果だったと思っています。
実際、数年前の過去問をよくよく読みますと、奇問といえるようなものもいくらか載っています。過去2・3年はそこまで難しくなかったので油断していました。
これから受験される皆様は、どうか油断をしないようご注意ください。
一般常識
一般常識という名だが『観光関連』の問題
最後に一般常識。
一般常識という名前だけれど、勉強の必要性を感じたよ。
というのも、ここでいう一般常識は、観光業に関する常識も含まれているからだ。
例えば、2016年(出題年の前年)の訪日外国人旅行者数は約何万人かという問題が出される。
こういう情報を外国人観光客に聞かれることはあまりないだろうけれど、ガイドなら知っておくべき情報ということだね。
他にも、2017年4月に日本遺産に登録された六古釜を選ぶ問題が出題された。
就活用の常識問題集などでは、あまりこういうのは載っていないのではないかな。
というか、日本遺産の存在さえ知らなかったよ。
他にも、歌舞伎や伝統工芸についての出題もあり、『観光産業における常識』が出題されるようだよ。
とはいえ。一般的な常識問題も出題される。このような問題だ。
2016年8月に公開された新海誠監督のアニメーション映画「君の名は。に関する下記の問に答えなさい。」
問2 この映画の音楽を担当したロックバンドはどれか。次の1~5から一つ選びなさい。(選択肢略)
問3 この映画の主人公の男子高校生・瀧が山深い田舎町に住む女子高生・三葉を探して列車でたどり着く場面にイメージとして登場するJRの駅はどれか。(選択肢略)
この試験を実際に受験された方が笑いをこらえられたかどうか心配になるよ。
平成29年度通訳案内士(英語)の一次試験合格率は23.6%だったそうだけれど、そんな難関資格にまさかのRADWIMPSが出てくるとは思いもよらなかったのではないかな。
ちょうど2019年のセンター英語リスニングを受験した受験生と似たような気分になったのではないかと思うよ。
ちなみに、一見難しい問3だけれど、正解以外の選択肢はすべて『会津柳津駅』とか『木曽福島駅』のように、旧名が入っている駅だ。
よって、舞台が岐阜県飛騨地方だとわかっていれば、正解の『飛騨古川駅』を選ぶことができるようになっていたよ。
現段階での成績は100点中50点。法律や歌舞伎など、いろいろ学ぶべきことが多いとおもったよ。
今後の対策
歴史はまずまず。一番の問題は地理
とりあえず、1年分といてみた結果、なんとなく方向性が見えてきたよ。
まず歴史。これは今のままで十分大丈夫そうだ。
問題があるとすれば、伊勢神宮や中尊寺など、観光地に特化した歴史・背景の知識が欲しいと思ったよ。
だから、その点を中心に勉強するよ。
ついで一般常識。
これにかんしても、観光白書を読んだり、歌舞伎等の伝統文化について勉強すれば大丈夫そうだ。
合格に7割得点が必要な地理・歴史と違い、6割程度で合格なので、観光に関する法律やデータを読み込めば十分合格可能だと思っているよ。
しかし、問題は地理だ。
過去通訳案内士試験を受験された人の中にも、地理だけ不合格だという人が何人かいた。
ハロー通訳アカデミーさんが無料で資料を提供しているけれど、そこに書いている内容以上のことも勉強したい。
よというのも、資料の情報は2014年のモノで、当時の試験とは問題スタイルが少し違うからだ。
したがって、別の勉強法が必要となるだろう。
るるぶを見るか、大都市や観光地についての概要をウィキペディアで調べるなりして、なるべき広範かつ細かい知識を獲得したいよ。
今回はここまでだよ。
とりあえず、通訳案内士試験を受験される方は地理対策をはやめにしようね(^●ω●^)
令和元年度通訳案内士を受験しての追記
令和元年度通訳案内士試験、一次試験の合否通知が届き、その結果とさらなる勉強法について書いていきます。
これから通訳案内士試験を受験される方に少しでもお役に立てればと思っています。
まず地理ですが、大きく易化していました。
ハロー通訳アカデミーの算出によりますと、日本地理の受験者予想平均は73点ということ。
この試験を突破された方も多いだろうと予測しています。
私自身、日本地理の科目は合格していました。
一方の日本歴史。
とてつもなく難化しており、私も不合格となってしまいました。
「次の中で国宝を選べ」とか、歴史といえるかどうか怪しい試験も多数あり、実際平均点も低かった模様。
とある予備校の解答速報では私は71点とギリギリ合格していたので浮かれていたのですが、いざ蓋を開けてみると、合格者一覧の中に私の受験番号は載っていませんでした。
実を言うと、歴史は舐めプというか、「どうせ大丈夫だろう」という慢心がありました。
一応教科書は読みましたが、地理と比べるとその勉強量は3分の1にも満たない。
歴史よりもまずは地理だ、地理をなんとかしなければという思いで、二の次になっていました。
しかし、あとで過去問を見直すと、難問奇問が出ていた年もあったようで、十分な対策が取れていなかったというのが事実です。
これから受験される皆様には、どうか「歴史は簡単」だとか「地理が易化するらしい」とかいうのに惑わされないよう、両方しっかりと勉強することをオススメします。
来年度、令和二年度、東京五輪が終わった後でこの資格がどのくらいの価値になるかはわかりませんが、とにかく次回の受験で合格することを目標に、現在は歴史勉強中です。
皆様には、どうか私の悲劇を糧にして、勉強に励んでください。
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