カワウソが人間界最強の言語を手にする物語

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バイリンガルとはなにか、その基準・定義を考える

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はいどうも、カワウソだよ。

世の中にはバイリンガルマルチリンガルと呼ばれる人がいる。

母国語以外の言語を自由に操ることができる人のことだね。

 

しかし、この『バイリンガル』『マルチリンガル』という言葉、悪用されることが少なくない。

というのも、『外国語が使える』というのがどのくらいのレベルのことを言っているのか、基準や資格がなくとも自称できるからだ。

もちろん、どの資格を取得しているかどうかによってバイリンガルかどうかが判断されるわけではない。例えば日本人でも10年間アメリカの会社で高度なディスカッションを経験すれば、少なくとも特定の分野においてはバイリンガルといってもよいくらいの英語力を身に着けることができるだろう。

しかし、留学経験もない、いわゆる『純ジャパバイリンガル』(実際そう自称している人はいる)というような人たちはその限りではない。

そういう人が何を自称しようが勝手なんだけれど、とはいえ、やはり自らをバイリンガルと自称できる根拠は欲しい。特に、純ジャパバイリンガルという名前を売りにビジネスをしている人は、本当にそう自称する資格があるのか非常に怪しい。実際、とある大学生の人がそう自称してnoteを売っているようだ。法的には問題ないとは思うけれど、そういう人にお金を落とす側からするその辺はっきりしてほしいよ。

ということで、今回は、バイリンガル・マルチリンガルの基準・定義を改めて考えていこう。『純ジャパバイリンガル』という言葉の罠に引っ掛かる人が一人でも減ることを望むよ。

 

バイリンガルの定義

バイリンガルの定義は辞書により異なる

バイリンガルの定義を考えるにあたり、まずは各辞書がどのようにこの言葉を定めているかを調べてみたよ。

それでわかったのだけれど、バイリンガルにかんして明確な定義は存在しないということがわかった。

 

とりあえず、コトバンクでバイリンガルと検索すると、以下のように書かれている

バイリンガル(bilingual)

 2か国語を母語として話すこと。また、その人。
 2か国語で書かれている、また話されていること。「バイリンガル放送」

デジタル大辞泉

バイリンガル【bilingual】

① 状況に応じて二つの言語を自由に使う能力があること。また、その人。
② 二か国語で表現されていること。

大辞林 第三版

 

人に対して使う『バイリンガル』は、大辞泉、大辞林ともに1番の定義を言っているのだろう。

すなわち、2か国語を母語として話している人、あるいは、二か国語を自由に使うことができる人だ。

 

このどちらの定義を採用するかで、以下でする議論は全く変わってしまう。

もしデジタル大辞泉の定義を採用すると、例えば両親が日本語話者の家庭に生まれ、日本語だらけの環境で育った僕はバイリンガルになりようがない。また、準ジャパバイリンガルなんて言葉はそもそも言葉として成立しない。

しかし大辞林の定義を使えば、いわゆる純ジャパの人であっても、努力次第で定義的にはバイリンガルになり得るし、どんな言葉のバイリンガル・マルチリンガルにでもなることができる。

バイリンガルとコトバンクで検索して他にでてきたニッポニカ・日本国語大辞典の定義は大辞林に近いものだった。以下、多数決の原理を採用し、『二か国語・複数の言語を自由に操ることのできる人』をバイリンガル・マルチリンガルとして話をすすめていこう。

 

言語を『操る』とはなんであるか

外国語の四技能各分野の制覇は必要か

 

さて、バイリンガル・マルチリンガルの定義として、それぞれの言葉を自由に操れる人と書いたけれども、ここで考えたい。

言語を『操る』とは、どういうことだろうか。

 

以下考えたいのは、英語試験などで話題となる四技能(読む、聞く、書く、話す)についてだ。

母国語のケースで考えてみよう。

もし「四技能習得が最低条件だ」ということになれば、耳の不自由なかたは四技能における『聞く』の分野が困難だから、バイリンガルどころかモノリンガルにもなっていないことになる。

しかし、それは違うだろう。

母国語を完璧に読んで理解できるし書くこともできる。しかし、耳が不自由というだけで『日本語が使えない人』扱いされるのは違和感しかない。

障害によって耳の不自由な人が、複数の言語で書いたり読んだり手話をしたりできるのであれば、それはバイリンガルなのではないかと思うよ。

 

一方問題にしたいのは、母国語は四技能使えるものの、外国語は二技能・三技能しか使えないというケースだ。

たとえば、日本語では不自由なく読んだり書いたり聞いたり話したりすることはできるが、英語になるとスピーキングが弱いという人。

英語のスピーキングが他と比べて著しく弱い僕がちょうどそのケースに入るのだけれど、これは、母語と外国語で使える技能に差異があるため、バイリンガルとはいいがたいのではないかな。

 

もちろん、そのような場合においても、脳機能による問題である可能性は否定できない。外国語学習障害という障害も認定されているほどだし、『日本語は四技能に問題ないし英語の三技能は問題ないが英語で話すことだけはどうしても不可能』という人はいるだろう。(英検1級の一次試験は3度合格しているのに二次試験で8回落ちている僕も、何らかの外国語障害を抱えているのかもしれない)

そういう場合、他の技能が十分優れているならば、バイリンガルを名乗る資格はある。

ただし、その場合は誤解を招かないためにも、『英語スピーキングは苦手です』のように書いておくことを奨励するよ。

 

四技能バイリンガルのレベルを資格であらわすと

TOEIC990点は四技能バイリンガルではない

以下では、複数の四技能バイリンガルにもとめられる言語レベルと、それを満たす資格試験について見てみよう。

 

もちろん、日本語試験の受験経験がなくても日本語能力が高い人は大勢いるし、それは英語など他の外国語についても同じだ。

しかし、 例えば純ジャパバイリンガルを名乗っている人がいて、しかし海外渡航経験が一切ない、そう自称する理由がTOEICの点数だけだった、そういう場合について、本当にそういえるのかどうか考えていくよ。

ちなみにだけれど、TOEICのL/Rでどれだけいい点をとっていても、それだけで四技能バイリンガルとは言えない。上の章で挙げたように、『読む』『聞く』の二技能バイリンガルとしてはあり得るけれども、日本語で話したり書いたりできる能力がありながら英語ではスピーキングができないような場合、そういう内容を記述した方が誠実だろうと思うよ。

では、各技能において、バイリンガルとして言ってよいレベルと、そうでないレベルの境界はどこだろうか。

 

以下、CEFRを参考にして考えるよ

CEFRとは、「その言語で何ができるのか」を表す尺度で、A1からC2の6段階に分けられている。

その中で、バイリンガルあるいはマルチリンガルと称するのであれば、Cレベル(熟達した言語使用者)のレベルは必要だと思う。

では、そのCレベルに到達するのに必要な言語レベルはどのくらいなのか、英語の資格試験に換算してみていこう。

英語の有名試験でいえば、以下の試験に合格するとCレベル、すなわちプロフェッショナルな言語使用者としてみとめれる。

英検1級合格

TOEIC L 490~ R455~ S180~ W180~

IELTS 7.0~

TOEFL iBT 95~

TEAP 375~(総合)

 

https://eigonotomo.com/hikaku/cefr

ここで、TOEIC以外の試験は四技能を測ることができる。

総合点だから、英検1級に合格してもリスニングが著しく低い場合は、その人はリスニングに関してバイリンガルとはいいがたいかもしれない。

其の点においては、本当であれば各分野について検証すべきだね。

 

そしてTOEIC。TOEICの点数だけを証拠にバイリンガルを名乗るのであれば、S/Wでそれぞれ180点以上取ることが望ましい。そうでなければ、990点満点をとっても『二技能バイリンガル』止まりだ。

上の章であげたような例外はあるけれども、一般的には、バイリンガル・マルチリンガルというと、複数の言語を『話せる』人の印象が強いように思う。

だとすれば、TOEICのL/Rテストでどれだけいい点を取ったところで、バイリンガルとはいいがたい。

もちろん、外国滞在経験が十分にあり、本当にネイティブの言語話者と問題なく会話ができるのであればそういった資格がなくてもバイリンガルを名乗って問題ないけれど、資格試験の結果だけでバイリンガル(一般に想定されているであろう四技能バイリンガル)を名乗るのであれば、上で挙げたような資格を取得することがいいのではないかな。

 

今回はここまでだよ。

バイリンガルを名乗っている人に対しては、なぜそう名乗っているのかを考えてみようね(^●ω●^)

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