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英語2大資格・TOEICと英検を比較してみた

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はいどうも、カワウソだよ。

 

日本における2大英語資格といえば、TOEIC英検だね。

大学受験生などにとってはGtecやTEAP、留学を頭に入れている人にとってはTOEFLやIELTSなどがかわりに来ることもあるだろうけれど、とりあえず、国内においての一般的な知名度や受験者数でいえば、TOEICと英検がトップ2に入るのではないかと思うよ。

 

少なくとも、日本の多くの入社試験で英語力を測る水準はTOEICだし、英検については、中学校や塾で受験させられた人は多いのではないかな。

国立大学の入試でこういった民間試験が採用されるかもしれないとして、世間を騒がせていた資格でもあるよね。

新大学入試の民間試験導入はマイナスでしかない。

 

しかし、同じ英語資格というジャンルにあるにもかかわらず、英検とTOEICとで出題される英語は大きく違うんだ。

それで、今回は、そんな二大英語資格、TOEICと英検はどのように違うのか、考えていこう。

 

TOEIC vs 英検 単語・文章編

TOEICの単語は英検1級より易しい

まず、英検のなかでも最上級・1級の単語とTOEICの単語のレベルをみていこう。

詳しくはこちらの記事にも書いたけれど、英検1級の文章がすらすらと読めるには単語力が10,000語以上の単語レベルが必要だ。

10,000語レベルの語彙力があれば、英検1級に出てくる単語の90%は理解できる。

ただし、一般に英文をすらすら読むには全体の単語の98%を知っている必要があるそうだから、10,000語レベルのスキルを身に着けていても、英検1級の文章をすらすらと読むには不十分なようだ。

 

さて、一方のTOEIC。

出てくる語彙の98%は、究極の英単語10,000語レベルでまかなえる。

より細かく言えば、9,600語だ。

つまり、単純に考えれば、英検の方が読解に必要な単語が多いということだね。

 

単語力の『重要度』はTOEICが英検より上

かといって、「僕はTOEICだけだし、単語の勉強はしなくていいや~」と思っているのなら、問題だ。

僕個人の経験からすれば、むしろTOEICのほうが、正確な単語の知識が求められるよ。

 

というのも、英検の文章は、TOEICよりも単語の意味が類推しやすいんだ。

もちろん、どちらの試験、というか英語全般においてだけれど、既知単語は多ければ多いほどいい。

ただ、英検の文章は、知らない単語があった場合に、「これはこういう意味だろう」と推測できるケースが少なくない。

 

英検、特に1級や準1級など上の級で出される文章はそこそこ長い。

500語とか700語くらいの、長さだけでいえばセンター試験と同じくらいの分量を読む必要がある。

そして、その文章の中でストーリーがある程度一貫しているんだ。

さらに、ひとつの段落の中で、最初の分が導入、最後がまとめ、その中に具体的なものが入っているという構図が多い。

すなわち、何か一つの単語がわからなかったとしても、それ以外の部分を読めれば、そこで何とかなるんだ

 

一方のTOEIC。単語のレベルは英検1級より低い分、単語一つひとつを知らなければマズい問題も多々ある。

というのも、詳しくは後述するけれど、TOEICの問題は、部分の全体的なことよりも、文章の部分部分をみる力が試されている

公式問題集の解説を読んでも、文章全体とか段落ごとというよりかは、一文一文を個別的に読んでいかなければとけない問題が多いと感じるよ。

 

文章量も、ひとつあたり300語くらいが限度だ(一つの問題に複数の文章が出されるというのもあるけれど)。

すなわち、TOEICでは、ひとつの単語がわからないと、そこから類推するのは難しいんだ。

そういう点を考えると、単語力というべき力は、英検よりもむしろTOEICで問われているような印象だよ。

 

TOEIC vs 英検 出題・配点編

TOEICは特定の部分を逃したらアウト

ちょっと先述したけれど、英検の文章には流れがある。その一方で、TOEICで出される文章は、ひとつの文章、ひとつの単語が重要になってくる。

これは、文章だけでなく、問題で問われる内容にもその特徴がある。

 

というのは、英検の読解問題は、どんな形式であれ、概要の理解を問う問題だからだ。

例えば、What is one implication that can be drown from the fact that ~ (~という事実から導き出せうることはなにか)

のような問題が出されるよ。

他の問題も、段落要約問題のようなもので、段落の大まかな内容がわかっていれば解ける問題だ。詳しくはこちらの記事を読んでみてほしい

 

しかし、TOEICは逆だろう。

TOEICの文章では「フライトが遅れたので会社が乗客に食事券を配布した」とか「商品を間違えて送り届けたから以下の指示に従ってほしい」とか、ある程度決まっている。

英検のような「英語が世界言語となった理由」とか「リンカーンの奴隷解放は単なる選挙戦略だった」とかいう文章は出されない。

だから、概略だけ理解すれば解けるような問題は出しようがない

 

だから、問題形式も、部分部分を記憶して解くような問題が出されている。

概要理解の英検と、部分理解のTOEICという感じかな。全く問われている能力が異なるんだ。

 

英検の筆記試験は読めなくても聞けなくても受かる

さらに踏み込んで言おう。

英検1級一次試験の合格には、TOEICで高得点を取るのに必要なほどの読解力・リスニング力は必要ではない

というのも、これは僕自身、英検1級の一次試験を突破した時に思ったことだ。

 

英検1級一次試験の結果がかえってきたよ。-2017年度 第2回

英検1級の一次試験に初めて合格した時の得点率を見てみると

リーディング 66%

リスニング  59%

ライティング 81%

 

リスニングは合格者平均とほぼ同じ、リスニングに至っては、合格者どころか受験者平均よりも悪い成績だったよ。(ちなみに単語問題は60%、文章読解が75%)

TOEICと英検1級とを単純に比較することはできないけれど、英検においては、リーディングやリスニングが6割前後であれば、受かる可能性は十分ある。

特に、最近この傾向は強まったと思うよ。

 

というのも、とある非公式の(おそらく旧型式の得点をベースにした)得点換算表で計算したところ、ライティングが満点だったとしても不合格だという結果になったからね。

TOEICの文章は、英検1級よりも簡単かもしれないけれど、部分部分をきっちり正解しないといけないし、その正解率だって、例えば900点を超えたいならば90%以上の得点率は必要だろう。

一方の英検は、文章(とリスニング)が難しいわりには、7割程度(ライティングに自信がある人は6割程度)の正答率でいい。

 

このどちらを難しいと判断するかは、人それぞれではないかな。

僕のツイッターのフォロワーさんを見ると、英検1級の一次試験に不合格でもTOEIC950点前後の人が多い一方、僕のように英検1級一次試験に合格してもTOEIC800点台前後の人は少ないように思うよ。

割合的に言えば、TOEIC900の方が英検1級よりも取りやすいようだね。

 

TOEIC vs 英検 その他編

入社試験に直接役立つのはTOEIC

さらに、他の観点から比べてみよう。

まず、社会にでてからの役立ち度だ。

直接的には、断然TOEICだろうね。

入社試験においてもTOEICをの点数が見られることはあっても、英検の取得級を見られるということはあまりない。

 

英検はどちらかというと入学試験のイメージがあるね。民間試験活用でその傾向が高まった。

と思いきや、東大など主要国立大学は、英検などの民間試験の成績を採用しないという方向に進んでいるようだ。

 

英検の検定料値上げについて思うこと

つまり、英検が期待されていた『入学試験用資格』としての価値も、もしかしたらなくなっていくのかもしれないね。

(追記)ついに、2020年度より開始予定だった民間試験の導入を延期したようだ。

こうなってしまうと、もう英検の需要は大きく減少したことを意味するのではないかな。

そういうことを考えると、英検が「直接」役に立つことはないように思うな。

 

間接的には英検上級も必要かも

しかし、直接はTOEICが優勢だとしても、間接的に見ると、英検、あるいは別の英語資格取得を目指すというのもありなんじゃないかと僕はおもうよ。

というのも、TOEICはライティング・スピーキングのようなアウトプットの力を測ることができないからだ。

 

いや、正確に言えば測ることはできるし、おそらくTOEIC側もそれを希望している。

その証拠に、TOEIC(L/R)を受験すると、席にはS/W試験、つまりライティングとスピーキングの試験の案内がおかれてあるよね。

英検上級が、一回の試験で、リーディング・リスニング・ライティング(一次に合格すればスピーキングも)を測れるのに対して、TOEICでは、リーディング・リスニングと、ライティング・スピーキングの試験が別々になっている。

 

そして、圧倒的に受験者数の多いのは前者だ。僕自身、S/Wの試験は受けたことがない。

つまり、TOEICは事実上、リスニングとリーディングの2技能しか測れない試験となっている。

 

しかし、実際の社会で試されるのは、その2技能だけだろうか。

会社で英語を使うとすれば、メールや資料を作る、いわばライティングの技能が必要なんじゃないかな

あるいは、重要な商談においては、通訳だけではどうもできないこともあるだろう(秘密事項もあるだろうし)。

そういう時にはスピーキングの能力もあるに越したことはない

 

以上より、長期的に見れば、TOEICのL/R試験だけではなく、S/W試験、あるいは英検やTOEIFLなどによって4技能をトレーニングするのは有効なのではないかな。

 

今回はここまでだよ。

英語試験を受験するときは、盲目的にならず、英語の中でもどのようなスキルが試されるのかを見極めようね(^●ω●^)

 

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